ネパールっていう国があるんだって、ヒンズー教の国なんだって。

 

親爺が錦なんとかっていう看護師さんから聞いたんだけど、深ーい話なんちゃって、一人感心してんの、バカみたい。

 

ネパールの人は、ガンジス川沿いのある街を最高の死に場所と決めて、国中の人が何日もかけて、その街にやってくるんだって。

 

そこに着くや、本懐と、人はただ死を待つのだって。

 

死んだら、その場で焼かれるのだって。

 

えっ?誰も悲しんだりしないの?お医者さんに診てもらわないの?

 

死ぬっていうことは、生が終わる、途切れる、というのではなくて、死という生が始まるという感じなんじゃないか、だって、何、それ? アタシにゃ、わからんー。