亡くなる日の2日前に、前の月の診療費のことを奥さんに電話させてきた男の人がいたんだって。

 

親爺がびっくりして、診療費の請求書を郵送してくれということですか?、と問うと、奥さんは無言。

 

御主人に聞いているようで、しばらくして、そういうことだと返事があった。

 

最期まで鎮静剤で眠ることを拒否して、そのひとは24時間、あえぎ苦しみ、逝った。

 

何が彼をして、そこまで身の回りのことをきっちりとして逝くことを選ばせたのか想像できなかった。

 

親爺が、「奥さんは統合失調症なんだ」って言っていた。